犬の胃捻転の原因は食後の散歩?!今すぐ対策を

わんちゃん

「たった数時間前まで元気だったのに…。」

その原因、実は“散歩のタイミング”かもしれません。

みなさんは愛犬の散歩はどのタイミングでしていますか?

お天気や気温、季節によってさまざまかと思いますが、食事】と【散歩】のタイミングには注意が必要です。

その理由と対策を確認して、愛犬の命を危険から守りましょう。

【犬】食後の散歩はダメ!

食後の運動は胃捻転(胃拡張捻転症候群)の原因となり、動物病院で看護師をしていた20年間で命を落としてしまうわんちゃんを何度も見てきました。

命を救うことができた場合でも、一度発症してしまうとその後再発してしまいやすくなるようです。

胃捻転とは

運動とともに胃の内容物が揺れてしまい、体内で消化管が完全に回転してしまって閉塞してしまう、恐ろしい病気です。

胃の入り口と出口が完全に塞がってしまうため、どんどんガスが溜まります。

吐きたくても塞がっているので吐けず、苦しみます。

様子を見ているうちにみるみる具合が悪くなり、数時間で命を落とす危険性・緊急性の高い、疾患です。

緊急手術になる可能性が高いのですぐに対応してもらえるか、近隣の病院に問い合わせましょう。

大掛かりな手術になるため、どこの病院でも対応できるわけではありません。

普段からかかりつけ医に確認しておくと安心です。

注意する犬種

大型犬〜超大型犬に多く知られているかもしれませんが、小型犬でも発症してしまう可能性があります。

筆者が遭遇した症例では、

  • グレートデン
  • ボクサー
  • サルーキー
  • セントバーナード
  • ビーグル
  • ダックスフントです。
ビーグルとダックスフントは意外に思われるかもしれませんが、“体の大きさ”というよりも“胸の深さが関係しています。
胃の内容物がたくさん入っている状態で、胸に“回転できる広さ”があると、動いた遠心力でぐるんと回転してしまう、というイメージです。

イメージしてみると恐ろしいですよね💦

胃捻転の症状

  • 腹部が膨らむ
  • 吐こうとするが吐けない
  • 腹部を痛がる
  • 大量のよだれ
  • 呼吸が荒くなる
  • 失神、もしくはぐったりする
食後数時間以内にこのような症状がみられたら、夜間であっても救急対応してくれる近隣の病院を探してすぐに診察を受けてください。

状態によってはそのまま緊急手術になることも珍しくありません。

【対策】食後の運動は絶対に避けて愛犬を守ろう

胃捻転の恐ろしさは十分伝わったかと思います。

愛犬がそうならないためにできる対策としては、

食事のあとは安静に

シンプルですがとても重要です。

“愛犬のためにできることの重要なポイントの一つ”として頭に入れておいていただけるといいと思います。

そして盲点となりがちなのが、水のがぶ飲みです。

胃の内容物は食べ物だけでなく、水の場合でも原理は同じです。

容量が多くなれば運動の拍子に捻転してしまう可能性は十分あります。

ドカ食いを防ぐには

普段からフードをイッキに食べてしまうわんちゃんへの対策

  • 食事の回数を増やす(1日1回は❌️)
  • ドカ食い防止の食器を使う
  • 興奮させない
  • 食後散歩に行かなくとも、家の中で飛び跳ねたり、走り回ってしまう場合はサークルやケージの中で食事をする習慣をつけ、食後2時間程はそのままケージの中で安静に過ごしてもらいましょう。

水をイッキ飲みしてしまうわんちゃんの対策

水もフード同様、一度に大量に飲むと胃捻転の危険性は高まります。

イッキ飲みを防ぐためには、

  • 水の食器を小さくする
  • 少量ずつこまめに与える
  • 給水ボトルを取り入れる
  • 散歩や運動後はガブ飲みしがちなのでサークルやケージのなかで安静にするよう習慣づける(刺激しない)

まとめ

筆者の経験から、少し怖い話になってしまったかもしれませんが実際に現場で起きています。

愛犬を胃捻転から守るために

  1. 食後に運動はしない。
  2. 一度にたくさん食べない・飲まない。
  3. 飲食のあとはケージで安静にする。

以上のことを心がけていただき、愛犬との楽しく安全な生活を長く送れますように。

胃捻転はこわい!こちらも参考に。

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