猫を飼ったら病院はいつ行く?タイミングを元動物看護師が解説

病院と健康

猫ちゃんを迎えたばかりの飼い主さんは、

「動物病院っていつ行けばいいの?」

「どんな症状のときに行っていいの?」

そんな疑問を抱えていませんか?

ワクチンや健康診断のことは聞いたことがあるけれど、具体的な時期や目安が分からない…。

「下痢をした!」

「吐いた!」

すぐに病院に行くべき?

様子を見るべき?

そこで今回は、元動物看護師の経験から 猫ちゃんを病院へ連れて行くべきタイミング を分かりやすく解説します。

 

まずは動物病院を決める

 まずは病院を決めましょう。

自宅に近いところからいくつかリストアップしてみましょう。

家の近くにかかりつけ医があると、急な体調不良のときにとても便利です。

ペットショップなどで購入する場合は提携している動物病院がある場合も。

その場合は初回健康診断無料券がついていることもあるので行ける距離であれば一度行ってみましょう。

今後、長いおつきあいになる病院。

かかりつけ医は1軒でなくても大丈夫!

自宅近くと30分圏内に1軒ずつ、信頼できる病院があると安心です。

病気やケガのとき、不安はつきものです。そんなときに何でも相談できる、信頼できる病院を見つけておくことはとても重要です。

かかりつけ医候補がいくつかある場合は、ワクチン接種や爪切りごとに病院を変えてみて、2軒くらいに絞るのがおすすめ!

お家に来たら環境に慣れるまで数日様子を見て、1週間以内に一度病院へ連れて行きましょう。

 

まずは健康チェック

お家に迎えたら1週間以内に一度受診して、健康チェックをしてもらいましょう。

獣医さんによる触診・聴診などでわかることはたくさんあります。

飼い主さんが気がつかない持病の発見に繋がるかもしれません。

  • 心疾患
  • 口蓋裂
  • 臍ヘルニア
  • 鼠径ヘルニア
  • 骨格の異常 等

早期発見することでその後の通院の頻度や日常のお世話の方法など獣医さんが相談に乗ってくれますよ。

 

糞便検査

初めて受診する際には、便に異常がなくても、便を持参しましょう。

外猫さんだけでなく、ブリーダーやペットショップからきた猫ちゃんでも意外と多いのがお腹の寄生虫です。

病院で寄生の有無を確認してもらうことで安心して猫ちゃんとの暮らしをスタートさせることができますよ。

 

ワクチン

お家に迎えた月齢、接種歴にもよりますが、

1回目:生後2ヶ月
2回目:生後3ヶ月
3回目:1歳
その後、1〜3年おきに追加接種

これが基本のワクチン接種スケジュールです。

各病院によりワクチンプログラムは異なるので初めての受診の際に獣医さんに相談してみましょう。

室内飼いであっても感染のリスクはあります。猫ちゃんの命を守るために大切なので1回目から3回目(1歳)のワクチン接種は必ず受けるようにしましょう。

 

避妊・去勢手術→抜糸

生後6ヶ月齢で避妊手術・去勢手術が可能になります。

発情時の鳴き声に悩まされることもなくなるため、猫自身と飼い主さん両方のメリットが大きいため、勤務していた病院では手術を選択される方がほとんどでした。

手術の際に、全身状態を確認するための血液検査や、エイズ・白血病のウィルス感染の有無を希望される方も多くいらっしゃいました。

筆者も愛猫の避妊手術の際はお願いするつもりです。

手術前に

  • 入院日数
  • 手術・入院費用
  • 検査項目&費用
  • 抜糸の日程

などを確認しておくと安心です。

その他、心配なこと、不安なことは病院でよく確認しておきましょう。

 

手術の際の注意事項を確認しておく

避妊・去勢手術の際の注意事項は病院にしっかり確認しておきましょう。

  1. 絶食絶水の時刻←重要!
  2. 何時に連れて行けばいいか
  3. 日帰りか入院か
  4. お迎えの時刻

勤務していた病院では、手術当日に飼い主さんが絶食絶水をし忘れていたため、手術ができないことが時々ありました。

多頭飼いの場合など「うっかり」を防ぐよう、同居しているご家族等と情報を共有しておきましょう。

そして万が一ごはんをあげてしまった場合は正直に申告しましょう。

「大丈夫だろう」と黙っていると大変危険です。

そして必ずバレますのでご注意を🫠

 

その他の通院めやす

下痢

 下痢はよくある症状です。

1日に何度も軟便〜下痢をする場合は受診しましょう。 

そして他に症状がないか、よく観察します。

診察の際は便を持参しましょう。

 

嘔吐

猫ちゃんはよく嘔吐する動物です。

1日に何度も繰り返し吐くようであれば、様子を見ずに受診しましょう。

合わせて排便があるかどうかも確認します。

排便がなく、何度も嘔吐する場合、異物を食べたことによる腸閉塞が疑われる場合があります。

ビニールやひも類、無くなっているおもちゃなどがないかよく確認しましょう。

万が一誤食が疑われる場合は同じ物を持参しましょう。

その場合は一刻を争うのですぐに受診しましょう。

【受診の際に伝えること↓】

  • いつから吐いているか
  • 1日何回吐いたか
  • どんなものを吐くのか(泡状、色、消化の有無など)
  • 食欲はあるか(普段と比較してどれくらいか)
  • 元気はあるか
  • 誤食の可能性は?→現物持参

以上のことを伝えて診察を受けましょう。

 

食欲不振

子猫の場合は食べない時間が長いと低血糖で倒れてしまうことがあります。

命に関わることもあるため、ごはんを食べない場合はすぐに受診しましょう。

成猫の場合は丸1日何も食べないようであれば受診することをおすすめします。

太っている猫ちゃんは食べない時間が長いと肝臓へダメージがあります。「太っているから大丈夫」と様子見をせず、はやめに受診しましょう。

老猫は食欲にムラが出やすいですが脱水にもなりやすいため、はやめに受診しましょう。

 

ケガ

猫ちゃんはわんちゃんほどケガはしないですが、歩き方、運動量を観察し、異常を感じる場合は診察してもらいましょう。

歩き方などが気になる場合は動画を撮って行くと寝室の際、役立ちます。

そして意外と多いのが爪の伸び過ぎによる外傷です。

歩き方がおかしくなったり、しきりに爪をなめる様子などは爪が伸びすぎたことによって傷をおっている可能性があります。

病院でしっかり診てもらいましょう。

 

くしゃみ・鼻水・目ヤニ

猫ちゃんに多いのが風邪の症状です。

鼻水のせいで嗅覚が奪われると猫ちゃんはごはんを食べなくなることが多いです。

放って置くと食欲不振、元気消失に繋がることもあるため、はやめに受診しましょう。

子猫などで重度の涙目・目ヤニを放って置くとまぶた同士が完全にくっついてしまうことがあります。

その場合、程度によっては手術または目の障害が残る場合がありますのであなどれません。

獣医さんの指示に従って、しっかりケアしてあげましょう。

 

【注意⚠】トイレに何度も行く

猫ちゃんは膀胱炎になりやすい動物です。

来客のたびにストレスによる膀胱炎になる猫ちゃんもいます。

※トイレに何度も行く場合、排尿できているか必ず確認するようにしましょう。

膀胱炎と似た症状で危険なのがオス猫ちゃんの「尿道閉塞」です。

排尿したくても尿道が塞がっているため排尿ができない状態で、命に関わります。

トイレに何度も行く場合は排尿の有無は必ず確認しましょう!

通常通りの排尿ができている場合、便秘の可能性もあります。

便秘は食欲不振に繋がるため、受診しましょう。

⚠トイレに何度も行く場合、判断が難しい上に命に関わることもあるため、自己判断せずはやめに病院を受診しましょう。
 

まとめ

猫ちゃんを迎えたら、まずは病院で健康チェックと今後の相談をするのがおすすめです。
ワクチンや避妊・去勢など、ライフステージに合わせたケアが必要になります。
さらに、普段と違う様子が見られたら「様子見」をせず、早めに病院へ。
判断が難しい場合は「迷ったら病院に相談」くらいの気持ちで受診することをおすすめします。
 
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