子猫を迎えて、甘噛みしてくる姿さえ

かわいい〜❤
と感じて、つい噛ませてしまった経験はありませんか?
頭では「よくないこと」とわかっていながらも、ついつい許してしまい、ふとしたときに

このまま噛み癖になったらどうしよう…。
と不安に。
この記事を読むと、
- 子猫がなぜ甘噛みをするのか理由がわかる
- 噛み癖にならないための具体的な対処法が学べる
- 初心者でもできる「正しい遊び方」と「やってはいけない対応」が整理できる
といったメリットがあります。
さらに、私自身のリアルな体験談に加えて、元動物看護師として培った知識を交えて解説するので、「かわいいけれど困る甘噛み」に対して、安心して実践できる解決策を見つけられるはずです。
子猫の甘噛みはなぜ起こる?
遊びや狩猟本能の表れ
猫科の動物はもともとハンターです。
噛む行為自体は本能のため、やめさせることはできません。
本来、母猫や兄弟猫とじゃれ合うなかで、「力加減」を学びますが、早くに家族と離れた場合や、単独飼いの場合、十分に学ぶことができず、強く噛んでしまうことがあります。
うちの子も、突然ガブッ‼️

痛っ‼️こんなに強く噛むの?!
と驚いたことが何度も。
気づけば手や足が傷だらけに💦
本人(本猫)は遊びのつもりでも、受ける側は痛くてたまったものではありません。
歯の生え変わりによるムズムズ
意外と知らない人が多い、猫ちゃんの歯の生え変わり。
生後3〜6か月頃、乳歯が抜けて永久歯に生え変わります。
ほとんど飲み込んでしまうことが多いですが、かわいい乳歯が落ちているのを発見できたら超ラッキー✨
筆者宅では犬歯2本、奥歯を2本ゲットしました😁
人間のあかちゃんと同じように、生え変わりの時期は違和感から、身近なものを噛みたがります。
甘噛みが増えるのもこの頃です。
理由はどうあれ、人の手や足を噛むのがエスカレートしてしまうのは困りもの。
乳歯でのカミカミと、永久歯でのカミカミはレベルが違います⚡
習慣化してしまうとあとで後悔することに…。
愛情表現や安心のサイン
猫ちゃんは信頼している相手に対してだけ「なめる・噛む」という行動を見せることがあります。
筆者宅の猫ちゃんは物凄く舐めるのですが、家族以外は全く舐めません。
心を許しているサインだと受け取っています。
甘噛みも同じ愛情表現だとすると、甘噛みは特別な相手にだけ見せる「大好きだよ!」というサイン💕
そう思うと無下にするのも可哀想…。
でも傷だらけになる愛情表現は受け入れがたいのが本音です💔
初心者飼い主が戸惑った、甘噛みエピソード
うちのサビ猫♀は生後5週齢で我が家へやってきました。
はじめは甘噛みすることなく、よちよちしていて可愛い子猫ちゃんでした❤
しかし、
気がつけば指をカミカミ…
腕をガブガブ…
足をガシガシ…
いつの間にか「痛っ‼️」と声をあげてしまうほどの強さに。
可愛さからついつい、日常的に手で遊んでしまっていたことを反省しました。
甘噛みが愛情表現であることから、受け止めてあげたい気持ちもあるため、痛みに耐える日々。
しかし、小学生の息子の腕にたくさんの噛み跡がっ⚡
このままではいけない‼️
と決意した瞬間でした。
子猫の甘噛みをやめさせる方法
噛まれたら遊びをやめて無視する
わんちゃんのしつけでもよく言われる、噛まれたときに反応して遊び続けると「噛めばかまってもらえる」と学んでしまう悪循環。
そこで私が心がけたのは「噛んだら遊び終了」。
ただ無視しても子猫は気づかず、ガブガブし続けるので、その場を立ち去ることにしました。
噛んでいいおもちゃを与える
ガブガブしてきたらおもちゃを噛ませるようにしました。
物理的にも防御できることと、ターゲットがおもちゃに移るので効果を実感できました。
但し、お気に入りの噛みごこちのおもちゃでないとすぐにまた襲ってきます🫠
なので大きさや固さ、素材などいろいろなものを試して、好んでカミカミするものを探しましょう。
猫ちゃんは蹴り蹴りするのも好きなので、ガブガブ&蹴り蹴りできる大きさのものがおすすめです。
ついやってしまいがちなNG対応
叩いたり怒鳴ったりする
これは絶対にNGな対応です。
体罰は恐怖心や不信感を生みます。
そして叩いても怒鳴っても猫ちゃんは自分が悪いことをしたとは理解しません。
大切な信頼関係が壊れてしまうだけなので絶対にやめましょう。
手をおもちゃ代わりにする
ついやってしまうのがこれですよね。
筆者宅では子猫ちゃんを迎えたとき、家族に、

噛み癖がつくから手をおもちゃにして遊んだらだめだよ。
と、専門家面をして言っていました。
しかし、無自覚で手で遊んでいたことを家族に指摘されビックリ😱
目で追うのが可愛いからつい指でチョロチョロ…
言われて初めて、指をおもちゃにしている行為だと気がつきました…😑
手元におもちゃがなかったり、指の細かな動きが猫ちゃんを引きつけたり…ついつい手で遊んでしまいがちですが、そんな些細な行動が、
「手=噛んでいいもの」
と学習させてしまいます。
一度学習したものを猫ちゃんはなかなか忘れてくれません。
毎日の積み重ねなので、日々意識して、手で遊ばないことを習慣にしましょう。
噛まれたときの大声や叱るのは逆効果
「痛いっ!」
「きゃー!噛まれたー!」
「コラッ!」
「ダメ!」
猫ちゃんにとって、すべて「OKサイン」になってしまっているかもしれません。
反応してくれることは猫ちゃんにとって「遊んでいる」のと同じ、「嬉しいこと」です。
ついしてしまいがちですが、甘噛みをエスカレートさせてしまうかもしれません。
かくいう筆者は、はじめ、犬のしつけ同様、だめなことは「だめ!」と叱ってみました。
やめるどころか余計ガブガブ⚡
逆にヒートアップしました😱
犬と違って反省の色が全く見えなかったため、『猫に怒っても通用しない』というのを実感して、すぐにやめました。
元動物看護師目線でのアドバイス
放置すると「本気噛み」に発展するリスク
甘噛みを習慣化してしまうと、成猫になってからも噛み癖が残り、人を噛むことに抵抗感がなくなってしまい、大変危険です。
病院に勤務していると、ケガをすることはたびたびあるのですが、猫ちゃんの場合、引っ掻き傷を負わされることが多いです。
噛むことに抵抗感がある猫ちゃんは、「それ以上いやなことすると噛むからね😾」と警告止まりですが、なかには本気で噛んでくる猫ちゃんもいます。
筋肉にまで到達するケガをしたことが2度ほどありますが、のちに飼い主さんの話を聞くと日常的に手を噛んでいることがわかりました。
「普段は甘噛みなんだけどね〜。時々本気で噛むのよ〜!」

…。
人を噛むことに慣れてしまった猫ちゃんは飼い主さんや他人にケガをさせてしまう可能性があり、とても危険です。
甘噛みだからと放置せず、人を噛ませないように工夫しましょう。
どうしても改善しないときは病院に相談も
猫ちゃんが急に本気で噛むようになった場合、病気が潜んでいる場合があります。
- どこかが痛い
- 強い不安感・恐怖心がある
- 脳の病気
以前、病院を受診した猫ちゃんのお話です。
飼い主さんが寝ているときに、一緒に寝ていた猫ちゃんが突然飼い主さんの足を思い切り噛んで大怪我をした、というご相談でした。
診察の結果、皮膚と脳の病気が判明し、飼い主さんが触れた刺激で猛烈な痒みに襲われた猫ちゃんが発作的に噛んでしまう、ということがわかりました。
病気が隠れている場合は治療によって改善することもあります。
行動に問題がある場合は行動学に詳しい獣医師やトレーナーを紹介してもらうのも、とても有効です。
まずは動物病院で相談してみましょう。
初心者飼い主でもできる予防の工夫
たっぷり遊んで発散させる
“噛む=無視する=遊ばない”
では猫ちゃんのストレスが溜まってしまいます。
十分に遊んでエネルギーを発散させてあげることも大切です。
猫ちゃんが噛んでくるタイミングをよく観察してみると、噛むことが猫ちゃんなりの「遊びの誘い」のことがよくあります。
「最近やけに噛んでくるなぁ」
と思ったら、一緒に遊んであげる時間を確保できているか振り返ってみましょう。
遊びに満足するとすやすや気持ちよさそうにぐっすり寝てくれるかもしれません。
甘噛みされても冷静に対応する習慣
「痛い!」「やめて!」と反応するほど猫ちゃんは面白がってしまいます。
遊びになってしまわないように、冷静に対応することを心がけましょう。
まとめ:子猫の甘噛みと上手に向き合うために
子猫の甘噛みは成長過程で多くの飼い主が経験するもの。
「遊びたい」「歯がムズムズする」「大好き!」という気持ちの表れでもあります。
ただし放置してしまうと噛み癖に発展する可能性があり、成猫になったときに困ることに。
私自身も「かわいいから」と許していたら手が傷だらけになり、ようやく対策の必要性に気づきました。
初心者飼い主として悩んだ経験と、元動物看護師の知識を合わせて言えるのは――
「子猫の甘噛みは習慣化すると、成猫になって本気噛みになる可能性が。可愛いからといって放置せず、正しく対応することが大切」ということです。
「噛まれたら遊びをやめる」
「おもちゃに誘導する」
「冷静に対応する」
この3つを意識するだけでも変化が見られるはずです。
焦らず、子猫との信頼関係を大切にしながら少しずつ改善していきましょう。
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動物行動学専門のクリニックです。とても勉強になります。ぎふ動物行動クリニック
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