初めて動物病院へ行くのは、ドキドキしますよね。
- 何を持っていけばいいの?
- どんなことを聞かれるの?
- うまく答えられるかな?
- どんな雰囲気なんだろう。
- いくら持っていけばいいの?
- 獣医さんが怖かったらどうしよう。
初めての病院、不安になりますよね。
でも準備や流れを知っておけば安心して受診できます😊
本記事では、元動物看護師の視点から、初診時に必要な持ち物や準備などをわかりやすく解説します。
受診の準備
キャリーケースは必須アイテム
まずは病院へ連れて行くための準備としてキャリーケースは必須アイテムです。
環境の変化が苦手な猫ちゃんにとって外出は大きなストレスです。
少しでも安心して過ごせるよう、キャリーケースは必ず用意しましょう。
病院選びは重要
どこの病院に行くかは「病気になってから考える」のではなく、事前にいくつか候補を挙げておき、ワクチンや爪切りなどで何軒か行ってみてから、かかりつけ医を決めるのがおすすめですよ😊
持ち物
猫ちゃんの情報
初めて受診するときは猫ちゃんの情報がわかるものを持参しましょう。
- ワクチン接種証明書
- ペット保険証券(加入していれば)
- マイクロチップ登録証
- ペットショップやブリーダーからもらう“既往歴やワクチン接種履歴”が書かれたもの(あれば)
- 病状を記録したもの(いつから下痢 等)
安心・安全を守る
猫ちゃんの安心・安全のために以下のものを用意しましょう。
- キャリーケース
- いつも使っているタオルや毛布等(キャリーに敷いてあげましょう)
- ペットシーツ(万が一の排泄の備え)
- おやつ(診察時または診察後に与える)
- 暴れる場合は洗濯ネットに入れてからキャリーケースに入れると診察がスムーズでおすすめです◎
元動物看護師のおすすめ
元動物看護師として持参をお勧めするのが、“便”です❢
下痢等の症状がなくても寄生虫がいる可能性は十分考えられます。
お家に迎えたら、初めて病院に行く際に、当日の便を持参し、検査してもらうことで安心して生活を送ることができますよ。
親指の先ほどの量があれば検査できるので、ラップ+袋や、ジップ袋に入れるなどして持参しましょう。
その他
なにか気になる症状がある場合はその材料を持参すると診断がスムーズです。
- 血尿・頻尿→尿を液体のまま持参する。(ペットシーツに吸ったものだと検査ができないので❌️)
- 嘔吐→嘔吐物の写真を撮って持参する
- 誤食→現物(成分表)を持参
- 咳や発作、行動の異変→動画があるととても役立ちます
普段の診察で、飼い主さんが言う“発作”と、病院側の“発作”の認識がずれていることが非常に多いと感じました。
実際に動画を見せてもらうと、震えや、しゃっくりのことが多いので、その場合治療の方向性が大きく異なるため、動画の情報はとても役立ちます。
予約制の有無を確認
予約が必要かどうか確認しておきましょう。
電話予約・ネット予約・紹介のみの病院もあります。
事前によく確認しておくと診察までがスムーズですよ。
※ワクチン接種で受診する場合は、できるだけ午前中の予約を取りましょう。
数時間後に副反応が出た場合でも対応してもらえるためです。
支払い方法を確認しておく
見落としがちなのが支払い方法です。
現金だけ、現金とPayPayだけ、一部のクレジットカードが使用不可等ありますのでホームページや電話で確認しておきましょう。
そしてペット保険の窓口精算ができるかどうかも重要です。
窓口精算ができない場合、診療費全額を病院に支払い、のちに直接保険会社に必要書類を提出すれば返金されるのでそれが面倒でなければ問題ありませんが、窓口精算ができる方が助かりますよね。
対応している保険会社が病院により異なるため、確認しておくと安心ですね。
費用の目安
保険に加入していない場合、全額窓口で支払うため、人間の精算額と比べ、高額に感じるかもしれません。
大体のめやすを知っておくことで準備ができますね。
診察料
初診料→1500〜3000円
これは“初めて行った時だけ”ではありません。
“その病気で初めての受診”のとき全てにかかります。
例えば…
- 下痢で受診《初診料》→完治
- 数カ月後、同じ症状で受診《初診料》
同じ病状であっても一度改善し、期間が経つと計算上は“別の疾患”ということになります。
病院によってその条件はさまざまですが初診料が“初めて受診した時のみ”ではないことだけは頭に入れておきましょう。
実際、「初診じゃないのに初診料になってる!」という問い合わせを受けたことが何度もあります。
“初診料”は“その病気を初めて診るときにかかる”ということです。
通常、診察料(初診料・再診料)に検査代や薬代などが加算されていきます。
ワクチンや検査にかかる費用
初めて受診したときに、健康状態に応じてワクチン接種や検査が追加されることがあります。
◎よくある項目と目安費用
- 混合ワクチン:4,000〜6,000円/回
- 猫エイズ・白血病ウィルス検査:4,000〜6,000円
- 便検査(寄生虫の有無):1,000〜2,000円
- 血液検査:5,000〜10,000円
- ノミ・ダニ予防薬:1,500〜2,500円/月
- フィラリア予防薬:1,500〜3,000円/月
「必ず全部やらないといけない」というわけではありませんが、ワクチンや寄生虫予防は猫の健康を守るために重要です。
猫の年齢・生活環境・体調に合わせて獣医師と相談して決めていきます。
そして獣医師の指示する回数・タイミングは必ず守りましょう。
実際の診察の流れ
初めての動物病院では、飼い主さんも猫も緊張してしまいます。
大まかな流れを知っておくと安心です。
受付・問診票の記入
受付をする
「今日はどうされましたか?」と聞かれたら簡潔に答えましょう。
- おとといから下痢をしている
- 今朝から歩き方がおかしい
- 3日前から食欲が落ちていて、今朝から何も食べない 等
いつからどのような状態の為、病院に来たのかを簡潔に伝えます。
問診票の記入
- 飼い主の住所・氏名・連絡先
- 猫の名前
- 生年月日
- 品種
- 性別(不妊手術済or未)
- 既往歴
- ワクチン接種歴
- 病状の経過 などを記入
これらの情報は記入できるようにしておきましょう。
受付・問診票の記入が終わったら待合室で順番を待ちます。
待合室で待機
犬や他の猫の鳴き声でストレスを受けやすいので、キャリーに布をかけてあげるとよいでしょう。
犬と猫の待合室が分けてある病院もあります。
順番が来るまで車で待機することができる場合もあるので受付で確認してみましょう。
診察(問診・触診)
獣医師から普段の生活や症状について質問されます。
食欲・排泄・行動の変化を具体的に答えられるようにしておきましょう。
食欲の“ある”“なし”は、人によって感覚が異なるため、このような表現だと伝わりやすいので参考にしてください。
- いつもと同じ量を完食するのか
- いつもの半分くらい食べるのか
- いつものフードは食べないが、好きなおやつなら食べるのか
- おやつさえ口にしないのか
- 水も飲まないのか 等
そして病院または獣医さんによって異なるのが、猫ちゃんの保定(診察の際、猫ちゃんを支えること)を飼い主さんがするか、看護師さんがするか、です。
そこは獣医さんと病院側の方針によるので、行ってから臨機応変に対応しましょう。
体重測定・体温測定・全身チェック
心音や呼吸、毛並み、目・耳・口の状態まで細かく確認されます。
何度か受診すると体重の変化で体調不良に気づくこともあります。
そして触診でわかることもたくさんあります。
※聴診をしている間は、質問等せずに終わるのを待ちましょう。
必要に応じて検査やワクチン
血液検査や便検査、レントゲンやエコー検査、ワクチン接種を必要に応じて行います。
“どうしてその検査が必要か”“費用はどれくらいか”きちんと説明してくれる獣医さんは安心しますよね。
もし説明がなければ聞いても構いません。
納得した上で診療を進めてもらいましょう。
診察終了・会計・次回予約
診察後は会計し、必要であれば次回のワクチンや健診の予約をします。
◎診察では“緊張していて聞き忘れた!”がよくあることです。
まとめ
猫ちゃんを初めて動物病院に連れて行くのは誰でも多かれ少なかれ緊張するものです。
事前に流れや準備を知っておけば落ち着いて対応できます。
さらに、飼い主さんが気をつけるべきこととして、普段の猫ちゃんの様子を観察し、問診でしっかり伝えられるように準備しておくことが大切です。
そして、飼い主さん以上に緊張するのが猫ちゃんです。
通院後は静かな環境で休ませてあげましょう。
準備をして臨めば、飼い主さんの落ち着いた対応が、猫ちゃんの安心につながります。
ぜひこの記事を参考に、猫ちゃんの初めての動物病院を安心して迎えてくださいね。
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