「猫の乳歯、見つけた!」
そんな体験をした飼い主さんは意外と少ないかもしれません。
猫ちゃんは子猫の時期に乳歯から永久歯へと生え変わりますが、その小さな歯を発見できたら超ラッキー!
この記事では、
- 猫ちゃんの歯の生え変わりの時期
- 超ラッキーと言われる理由
- 実際の飼い主体験談
- 動物病院目線のアドバイス
をわかりやすくお伝えします。
ぜひ猫ちゃんの可愛い乳歯を見つけたら宝物にしてくださいね❤
猫に乳歯があるって本当?

猫ちゃんも人間と同じように「乳歯」と「永久歯」があります。
生まれたときには歯がなく、生後2〜3週間頃に乳歯(合計26本)が生え始めます。
そして生後3〜6か月頃になると乳歯は抜け落ち、永久歯(合計30本)へと生え変わります。
乳歯を発見することが珍しいためか、猫ちゃんと暮らした経験があっても乳歯の存在を知らない方は結構いるようです。
生後半年頃に行う、不妊・去勢手術の頃には大体の猫ちゃんの歯はすべて生え変わります。
猫の歯が生え変わる時期と仕組み
生え変わりの時期

乳歯が抜け始めるのはだいたい生後3か月頃。
6か月を迎える頃には永久歯がほぼ生え揃います。
個体差はありますが、多くの猫ちゃんはこの時期に歯が抜けたり、歯茎に違和感があり、物をかじりたがります。
甘噛みに悩まされるのもこの時期です。
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甘噛みの悩みはこちらを参考に。
抜ける順番と抜け方

個体差はありますが、猫ちゃんの乳歯の抜ける順番は、
- 前歯(切歯)
- 犬歯
- 奥歯(臼歯)
この順番に抜けていきます。
人間のように、“乳歯が抜けてから永久歯が生えてくる”ことが多いですが、乳歯に重なるように永久歯が生えてきてから乳歯が抜けていく猫ちゃんもいます。
このような生え変わり方をするので、こまめにお口の中をチェックしていると、グラグラしている歯があったり、重なって生えている歯があったり、なかなか見ることのできない貴重なものが見られるかもしれません✨
多くの場合、猫ちゃんは遊びや食事の最中に乳歯が抜け、そのまま飲み込んでしまうため、飼い主さんが実際に乳歯を発見する機会は非常に少ないようです。
しかも猫ちゃんは歯が抜けるときに、痛がる様子を見せないことが多く、出血もごく少量のため、飼い主さんが気づきにくいのも無理ありません。
筆者宅では、5ヶ月の猫ちゃんのおもちゃにうっすらと血がついているのを発見し、口の中を確認したところ、犬歯が一本抜けているのを発見!
生え替わりが始まっていることを知ったため、血眼になって捜索したところ、小さな犬歯が床に落ちているのを発見できました✨
その後、毎日口の中をチェックしていたところ、1〜2日中に犬歯が4本とも生え替わりました。
前歯は先に生え替わる上に極小なため、落ちていたとしても気がつかない可能性が高いです。(筆者は見逃しました💦)
現在、筆者宅の猫ちゃんは奥歯が生え替わろうとしているところです。
数日前から、お口の臭いが気になるなぁと思っていて、口の中を確認すると奥歯がグラグラしていて、少し出血がありました。
そして食後、舌をベロベロいつもよりもしつこくしているので猫ちゃん自身も違和感があるようです。
このように、出血や臭い、いつもと違う行動に気づいたらお口の中をぜひチェックしてみてください!
貴重なものを目撃できるかもしれませんよ✨
猫の乳歯を見つけるのが“ラッキー”と言われる理由
成長の証を目で確認できる

そして乳歯が抜けるのは一生に一度だけの貴重な出来事です。
「もう子猫は卒業かな」「大きくなったなぁ」
と、成長の一つの区切りと捉えることができます。
その“成長の証”の小さな歯を見つけられたら、特別な宝物になりますよね✨
のちに振り返った時に「こんなに小さくて可愛い歯だったんだな〜❤」と思い出に浸ることもできます。
金運・健康運アップ?!

日本では昔から猫ちゃんは縁起の良い動物とされてきました。
招き猫がそのいい例ですよね。
“福を呼ぶ猫ちゃん”からの“貴重な落とし物”はラッキーアイテムとして大切にされ、金運・健康運アップのお守りとして身につける人もいるくらいです。
猫ちゃんの乳歯を身につけられるよう、アクセサリーに加工するサービスもあります。
同じ意味合いで、猫ちゃんのヒゲもラッキーアイテムと言われています。
お財布に入れておくと、金運アップという迷信があり、最近では猫ちゃん専用の“ヒゲケース”を店頭でも見かけるようになりました。
猫ちゃんの“貴重な落とし物”をコレクションしてみてはいかがでしょうか。
健康チェックのきっかけになる

猫ちゃんはあまり口の中を見せてくれないのでよく見れないかもしれませんが、子猫の頃から口の中や、耳、手足などいろんなところを触られることに慣れておくと診察や毎日のケアが楽になるのでぜひ日常的に触るようにしましょう。
乳歯を発見したときは、同時に口の中をチェックする良いタイミングです。
出血や歯茎の腫れ、永久歯の生え方を確認することで、トラブルを早期に見つけることができます。
大切な永久歯を守るためにこの時期に歯磨き習慣をつけて、健康寿命を延ばしましょう。
猫の乳歯の保管方法

見つけた乳歯は、煮沸消毒または塩素消毒をしてよく乾燥させ、小さなケースや袋に入れて保管するのがおすすめです。
日付を記録し、写真と一緒に残せば「成長の記録」として記念に残すことができます。
人間のあかちゃんの乳歯入れなど専用ケースに入れたり、加工してアクセサリーにすると大切な宝物になりますよ。
猫の乳歯が残ってしまう「遺残歯」とは?

乳歯が自然に抜けず、永久歯と並んで残ってしまう状態を「乳歯遺残(いざん)」「残存歯」と呼びます。
重なって永久歯が生えている場合は、不妊・去勢手術で麻酔をかける際についでに抜歯することが多いです。
歯が重なっていると、汚れがつきやすく、将来的に歯垢や歯石、歯肉炎になるのを予防するためです。
勤務していた病院では、小型犬に残存歯が多く、手術の際に抜歯する処置は頻繁に行われていました。
一方、猫ちゃんは自然と生え変わる子がほとんどでしたが、まれに永久歯が一部生えて来ない子(欠損歯)もいるため、永久歯が生えてくるか確認するために不妊・去勢手術の時期を遅らせる場合もあります。
かかりつけの獣医さんによく相談してくださいね。
猫ちゃんは高齢になるにつれて、お口の中のトラブルを抱えやすいので、はやめのケアがとても重要です。
私は、お口のトラブルで食べ物が食べられなくなってしまう猫ちゃんをたくさん見てきました。
“食べたくても口が痛くて食べられない”猫ちゃんを見ているのは想像を絶するつらさがあります。
そのような事態を避けるためにも、乳歯遺残は不妊・去勢手術などで麻酔をかけるときに抜歯することが多いです。
日頃から口の中をチェックしたり、病院で確認してもらいましょう。
動物病院に相談すべきサイン

- 永久歯と乳歯が並んで生えている状態が続いている
- 歯茎が赤く腫れている
- 口臭が強くなった
- 出血している
- ごはんを食べにくそうにしている
- 口を気にしている
- よだれが増えた
猫ちゃんは口に違和感や痛みがあるとき、手で頬を擦るような動作をします。
一見、口に問題があるように見えない場合も多く、「口を痛がりますか?」「口を気にしていますか?」の質問にピンと来ない飼い主さんは多いです。
いつもと違う行動が見られたら注意深く観察する習慣をつけることで、病気や異常を早期に発見するのに役立ちます。
気になる異変があった場合ははやめに病院を受診しましょう。
まとめ:猫の乳歯は健康と幸運のプレゼント

猫ちゃんの乳歯は、生後3〜6か月の間に永久歯へと生え変わります。
しかし多くの場合は飲み込んでしまうため、飼い主さんが実際に見つけられることは珍しく、とてもラッキーな出来事です。
乳歯を発見できたときは、愛猫の順調な成長の証として喜ぶと同時に、歯や口腔内の健康チェックも忘れないようにしましょう。
異常をみつけたらはやめに病院で診てもらい、大切な歯を守りましょう。
また、見つけた乳歯は小さな宝物。
記念に保管しておけば、愛猫の成長を振り返る素敵な思い出になります。
さらに、この時期から歯磨きトレーニングを始めると、将来の歯周病予防にもつながります。
乳歯との出会いは、成長を実感できるだけでなく、健康づくりの第一歩になる“幸運のサイン”といえるでしょう。
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